仮現運動

2つの光点が点滅しているだけなのに,1つの光点が動いているように見える「仮現運動」という現象があります。

「知覚・認知心理学」という自分が担当している授業では,いろいろなデモ用のプログラムを自作して使っているのですが,昔作ったプログラムなので,手軽にどんなマシンでも動かせるというものではありません。そこで,UnityのWebGLを使えばお手軽に体験してもらえないかなと思って,お盆休みにテストプログラムを作ってみました。

キーボードが必要なのでPC用のページなのですが(キーボードがあればiPadでも動きました),下のページにアクセスして「2 points apparent motion」を選んでみてください。仮現運動のディスプレイが表示されて,矢印キーで光点の刺激間間隔時間(inter stimulus interval, ISI)や露出時間(duration),光点間の距離(distance),光点の大きさ(size)などを変更しながら,運動の見えの変化を体験することができます(キーは1秒長押しするとリピートします。また,距離等は画面の横幅を1000としたときの相対値です)。

【仮現運動デモ】https://maruhi.heteml.net/webprog/AM01_web/

ごく簡単にですが,刺激の露出時間,ISI,空間距離,刺激強度が仮現運動の知覚に及ぼす影響を定式化した「コルテの法則」(Korte’s Law; Korte, 1915)を体験することができる…かな?

テストしてみたところ,Windowsでは画面描画のタイミングなどもバッチリとれているようですが,iPadでは同じく60 Hzで動いているのに表示のタイミングがずれることがあるようです。