地域と子ども

今週はゼミの3年生と地域の子育て支援事業に参加してきました。

忙しくてしばらく参加できていなかったのですが,この前々日に地元の小学校のPTAのお手伝いをしたときに,参加しているお母さまから「今月は来られないんですか~?」と聞いて,授業期間も終わったことだしとゼミのLINEで尋ねてみたら,参加したいという学生たちが出てきてくれたので急遽参加。

市内のあちらこちらで,民児協や社協,地域ボランティアの方たちが,子どもの遊び場や保護者同士の交流の場として,このようなオープンスペースを開設しているんです。

月齢もいろいろの10人あまりの赤ちゃんと同時にかかわる経験なんて,普通の若者はなかなかできないから,乳幼児の発達を心理学の教科書で読むよりもずっと勉強になるんじゃないかなと思います。私自身,大学院生のときは赤ちゃん研究者としてアメリカの大学にいて,2年あまりで1300人以上の乳幼児を対象に実験や検査を行ったのですが,だいたいどの月齢・年齢の子どもはこんな感じというスタンダードが頭の中に感覚としてできるので,その経験は今でもいろんなところで役に立っています。

 

その前の週には,小中学生の学習支援をされている「うしたあらぐさクラブ」に参加してきました。広島市では,地域の方たちが共同して地域の課題解決を目指して事業を立ち上げるのをサポートしようという「協同労働」という支援事業を行っています。これは,それを利用して立ち上げた地域の子ども支援の取り組み。立ち上げのときからもう3年以上のお付き合いになるかな。

この日は,みんなで餅つきをしました。

 

私たちの心理学科は「社会臨床心理学」という名称がついているのですが,これにはもうひとつ別の呼び方があって,それは「コミュニティ心理学」。

現代社会における地域のコミュニティは,昔とは少し違ってきているのかもしれないけれども,その中でも子どもたちが健全に育つことができるようにと,活動している人々がたくさんいます。

私も細々とですがゼミ生たちと一緒にそんな活動をお手伝いしています(学生にもすくすく育ってほしいから…リアルな社会の現場を使ったアクティブラーニングだね ^^)。

 

季節はまだ2月,春はもう少し先かもしれないけど,長いコロナ自粛の中で眠っていた地域は,もう動き出しているなというのを肌で感じる今日この頃です。