最近のゼミの様子を紹介します。
中国四国心理学会
今月,広島修道大学で開催された中国四国心理学会の学部生研究発表会に参加してきました。昨年は比治山大学で開催したので学会運営側で参加した学生たちですが,今年は自分たちが発表したい~!と言うので4年生全員で参加して研究発表と交流を楽しみました(3年は残念ながら集中講義でお留守番でしたが)。吉田ゼミ,ちゃんと研究もやってます!…ということですね(笑)。



でも,吉田ゼミの特徴は,研究はもちろんするのだけれども,そればかりではないことです。私たちが所属する学科は「社会臨床心理学」の名称をもつのですが,これは別の呼び方で言うと「コミュニティ心理学」。ゼミでは,現実社会の場であるコミュニティの中で,心理学にどのような応用可能性があるのか,実践活動を行っています。
子育てサロン
ここ5年ほど,大学の地元の民児協と東区がやっている「子育てサロン」に参加を続けています。私自身,大学院時代は赤ちゃん研究者でした。人見知り全開!の時期の赤ちゃんを扱えるようになれば,ゼミ生として一人前です。がんばれー!


地域イベント
民児協のみなさんとは地域や小学校のイベントも一緒にやっています。こちらは牛田公民館で行われたまつりの様子です。来場者に自然に寄り添いながらサポートする学生たちを見ると,学外でのゼミ活動の経験は決して無駄ではないんだと思います。


発達支援
ゼミでは認知機能の評価や発達・リハビリ支援のためのプログラムを開発していて,これも他にない吉田ゼミの特徴。その活用のフィールドのひとつが発達支援の分野です。うちの強みは,大学の中では決して得られない実践の場を提供していただけるパートナーとなる施設をもつことです。その絆に応えるためにも現場に役立つ研究をしたいと思っています。


子ども食堂
ゼミでは東区戸坂(へさか)地区の複数の社会福祉法人(障害者・高齢者・児童)と地域包括支援センター,障害者基幹相談センター,病院,地区社協などと一緒に戸坂地域づくり協議会という組織を構成して子ども食堂「らくらく広場」を開催しています。子どもだけでなく,ご高齢者や障がい者も一緒になって参加するイベントとして,2016年からもう10年にわたって継続している地域活性化事業です。今年10月から広島型地域運営組織LMOの指定事業になって,対象地域も拡大しながらがんばっています。


スマホ教室
コロナ禍の中で始めたスマホ教室ももう3年を超える活動になりました。学生たちが地域のお年寄りにスマホの使い方を教えます。平均年齢80歳を超えるみなさんが,Google Lensを使って調べものをしたり英字新聞を読んだり,Chat GPTやGeminiに相談しながら食事会の場所を決めて予約をとるのを見ると,今や高齢者のライフスタイルも確実に変わりつつあると感じます。その一方で,学生がご高齢者のノートに丁寧な文字で使い方のメモを書いてくれているのを見て,人の絆こそがこれを支えているのをとてもうれしく思っています。超高齢化社会の課題を解決する糸口はすでにここにある…そんな確信がもてる,大切な活動です。


医療と介護の多職種連携会議
9月には地域の医療職と介護・福祉職の方たちの多職種連携会議に参加して,地域包括ケアシステムを活用した精神科医療,「にも包括」の現状や課題を学びました。私自身,地域の中を走り回っていていつも感じる不満があります。それはこのような多職種連携の場にいつも心理の人間だけがいないこと…これでは心理の活躍できる場所は広がっていかない。心理の必要性は他の専門職も感じてくれているのに,そこに心理がいないという状況は何とかできないかといつも感じていることです。心理がカウンセリングルームに引きこもっていていればいい時代はもう終わりました。ぜひ一緒に外に飛び出しましょう!


地域助け合いサミット
8月には佐伯区の助け合いサミットに参加してきました。地域のボランティアニーズにどうすれば若者を取り込めるのか,私が講演するだけじゃつまらない,うちの学生たちを一緒にグループワークに参加させましょうということで,ゼミ生たちが若者の視点から意見交換を行いました。


普通ならば,卒論や修論などの研究を行うための集まりがゼミなのでしょうが,私のゼミはそれにとどまりません。十年前の2016年,名古屋市で医療者養成にかかわる大学間連携イベントにゼミ生と一緒に招待されたことがあって,そのとき「地域に根差した医療人を育てる理想的な実践教育モデルです」なんて過分なお言葉をいただきました。それはまぁ社交辞令のひとつなんだろうと思っていたのですが,最近,実はぼくら結構すごいんじゃない!?…って思うくらい,モテモテで忙しい毎日を過ごしています。
活動の後には障がいをもつ仲間たちがやっている食堂に行くことが多い。「あら,よしだ先生いらっしゃい~」,「今日はどこの帰り?」と暖かく声をかけてくださる。今どき名前で呼んでくれる食堂ってなかなかありません。私たちにとって人のつながりを実感できる大切な場所のひとつ。地域の中には今もそんな場所がちゃんとあるんです。

私がいつもいる心理実験室1は準備室として使っているので,ふだんから学生たちが集まってきます。この部屋のテーブルにはよく地域の方からいただいたお菓子などが置かれている。今月は柿を40個以上もいただいた。それを学生たちがそれぞれありがたく持ち帰る…これがいつの間にか自然な風景になった。うちの学生たち,本当に地域のみなさまに愛されているんだなぁと…それをとてもうれしく思います…感謝!

彼らと接していると,ポンコツ教授の私も単なる論文指導教員ではいられません。大学に提出する論文やレポートなんて,今やAIに任せても作ることができる時代かもしれません。でも,手足をもって行動する私たちに代わりはいない。そのためのかけがえのない仲間たち。これが比治山大学社会臨床心理学科の吉田ゼミです (^^)

