大学の北に戸坂(へさか)くるめ木という町があって,先週末は学科の2年生を中心に声をかけて,その町内会の「枝豆祭」のお手伝いをしてきました。
毎年,公園に屋台を並べて賑やかに行われている枝豆祭だそうですが,新型コロナ感染症のために昨年は全面的に中止。今年も中止するしかないか…という状況でしたが,地域の絆の維持形成にも重要な役割をもつイベントなので,子どもたちへの枝豆配布会だけでもやりたいとのこと。
感染対策についても真剣に検討していただいた上での地域活動なので,じゃあ,うちからも若いのを出しましょうかということで,万が一の際の責任はよしだが取るわと,私も一緒に参加させていただきました。
集合した後,午前中は町内会のみなさまと一緒に畑仕事…。
試食のために豆を枝から切り離してます。
洗って塩もみして茹でる。学生たちには何もかもが初めてとのことですが,地域の皆様が本当に親切に学生たちに教えてくれます。感謝!
採れたての枝豆がこんなにおいしいものとは知りませんでした (^^)。
午後は町内の子どもたちに枝豆の配布会。若い学生たちが相手をすると子どもたちもとても喜んでくれます。
…というわけで,久々の地域活動を体験しながら,学生たちとは,どのようにすれば都市部の住宅街の住民のつながりを活性化できるのかとか,このような地域行事がどういう意味をもつのか…なんて話しておりました。
活動の場となった集会所には,下の写真にあるように,業務用のコンロや大鍋,外の倉庫にはたくさんのテント,簡易ポンプなどが用意されていました。例年の祭りではこれらを使っていろんな出し物をするのでしょうが,それによって地域の祭りは,災害など非常時におけるテント設営や炊き出しの訓練の機会になっているのです。
祭りを楽しみながら,災害時に備えた訓練をして,その中で,地域住民がお互いの顔を知り,信頼を醸成する。そしてその様子を子どもたちが一緒になって体験する。
大災害が私たちの日常生活と決して無関係とは言えなくなった昨今において,2年連続でやらない選択肢はないと決断された町内会のみなさんの真意がわかったような気がしました。
医療・福祉はもちろんのこと,心理においても地域支援の重要性が言われますが,このようなテーマは教科書で学ぶだけでは実感がわきません。大学から一歩外に出れば,そこには地域社会と人々の暮らしがあるのですから,実際に外に出てフィールドワークとして体験するのが一番です。
コロナ禍の中,不自由はありますが,このような地域とのつながりをこれからも大切にしたいなぁと思っています。